赤焼病  Pseudomonas syringae pv. theae

1.生態と防除のねらい

本病は他の病害と異なり、細菌によって発病する。
病葉及び病枝条で越冬する。本病の発病適温は10〜20℃で、潜伏期間は約20日である。発生は春(3〜4月)と秋(10〜11月)で、強風等により葉が傷ついた場合、その傷口が細菌の侵入部位となるので、自然仕立て園(幼木園・玉露園等)での発生が多い。また、発病には湿度が関係することが最近明らかになってきており、風当たりの強い園でも毎年発生するとは限らず、年次変動が大きい。
多発した場合には収穫皆無となる場合もあり、過去に発生した園や毎年少しでも発生のみられる園では雨が続けば多発する恐れがあるので薬剤散布を実施する。もし多発して落葉がひどく枝まで枯死した園は、一番茶前の早い時期、または一番茶後にやや深めに剪枝して病枝を取り除き枝の枯れるのを最小限にくい止めるよう努める。

1.耕種的防除

(1) 常発地帯では防風ネットや防風林を設置する。
(2) 自然仕立てをやめ、はさみ摘み園にする。
(3) 多発園では3月中下旬頃に剪枝する。

3.写真