チャノキイロアザミウマ(チャノスリップス)

1.生態と防除のねらい

 蛹または成虫で越冬し、年5〜6回発生するが、年間10回以上発生することもある。成虫の体長は0.7〜0.9mmで淡黄色の微小昆虫である。3月中旬頃から羽化して、新葉が開き始めると主に葉裏で吸汁加害し、産卵する。卵期間は3〜10日、幼虫期間は5〜10日、蛹期間は7〜10日である。密度は5月中旬から上昇し、6月〜7月に最も多く、秋にも大発生することがある。被害の状況は新芽の基部が褐変し葉裏に線上の吸汁痕を残し、茶葉は変形・硬化する。
 茶の他ブドウや温州ミカンなど広範囲の樹木に対し寄生が認められている。
 夏秋期の萌芽期から新葉展開期の防除が重要で、チャノホソガ・チャノコカクモンハマキ・チャノミドリヒメヨコバイとの同時防除を行う。
 たたき落とし法(B5版)で10頭以上の場合は防除する。

3.写真