ヨモギエダシャク

1.生態と防除のねらい

 蛹で越冬し年3回発生する。成虫発生期は越冬世代成虫が5月中下旬、第1世代成虫が7月上中旬、第2世代成虫が8月下〜9月上旬であるが8〜9月の被害が多い。幼虫は緑色・黄緑色・暗褐色などさまざまだが、胴前体部背面に一対の小突起があるのが本虫の特徴である。卵は鮮緑色で、樹皮下や割れ目などに 100粒単位で産みつけられる。ふ化幼虫は 2mm程度であるが動きは活発で、絹糸をはいて懸垂し風で飛散する。幼虫は成長すると体長約50mmにも達する。ふ化幼虫は葉裏にいて表皮だけ残して茶葉を食害するが、成長すると表裏かまわず食害し、時には新梢まで食害する。蛹化は枯葉の下または土中で行う。
 防除は幼虫が大きくなると効果が落ちるため、体長が約20mm以下の時に行う。 玉露園で被覆資材をそのまま茶園に残すと、ここが産卵場所となって発生が多くなることがあるので注意する。

3.写真