ゴマフボクトウ(チャノテッポウムシ)

1.生態と防除のねらい

 1世代に1年を要し、幼虫で越冬する。成虫の体長は雌で約30〜40mm、雄で約15〜30mm、前後翅ともに青藍色の点紋がある。老齢幼虫は体長約40〜70mm、淡赤色で 頭は黒い。成虫の発生最盛期は8月下旬〜9月中旬である。卵は約 200粒の卵塊として、茶園周辺の樹木の樹皮下や割れ目に産み落とされる。茶園のハマキムシ類の古い巻葉内に産卵されることもある。ふ化した幼虫は風で飛ばされ茶園に達し直ちに茶芽の先端緑色部の葉柄基部から内部に食入する。食入後の幼虫は食入部位から上部に向かって食害する。幼虫が食入すると食入口から上部は枯死する。生育するに伴って食入部位を4〜5回変え、被害はだんだん大きな枝条となり最終的には地際部から根に向かって潜入する。老熟した幼虫は地際近くの枝幹内で蛹化する。
 防除はチャノコカクモンハマキの防除薬剤を用いて8月下旬〜9月に行うと効果がある。食入後は薬剤による防除が困難になるので、ふ化幼虫の食入防止をねらう。

2.耕種的防除

(1) 産卵場所となる茶園周辺の樹木の枯枝を取り除く。
(2) 食入被害枝は、早めに採取し焼却する。

3.写真