イネクキミギワバエ(イネクロカラバエ) 

〈生態と防除のねらい〉

 アシカキ、アゼガヤなどのイネ科雑草で幼虫態で越冬する。おおむね年4回発生する。越冬世代成虫は5月末から6月にかけて現れ、早期や早植えのイネに産卵する。
 第1世代成虫は7月下旬〜8月中旬に現れ、イグサ跡などの晩期稲に産卵する。卵はイネの葉裏に1個ずつ産みつけられる。ふ化幼虫は茎の生長点付近に食入し、展開前の稚葉を食害する。食害された葉が展開すると傷葉の周りが黄白色となる。傷の部分が枯れて葉が曲がり、あるいは縦に裂けたりする。食痕は白くなるので被害が激しい場合は田面全体が白くなる。
 特に晩期栽培で発生が多い。

〈薬剤防除法〉

 1.稚苗移植栽培では、ツマグロヨコバイをねらった箱施薬により併殺できる。
 2.稚苗晩期栽培では箱施薬を必行する。

〈写真〉


被害葉

被害葉