茎疫病  Phytophthora megasperma var. sojae

〈生態と防除のねらい〉

 土壌中や被害株中で卵胞子の形で越冬すると考えられている。卵胞子は、気温の上昇とともに発芽し、遊走子のうを形成し、多湿条件下で遊走子を放出して感染する。そのため、水田転換畑や排水不良のほ場で多い。
 生育期間全般に渡って発生する。生育初期に感染すると不発芽や苗立枯れ症状を呈する。開花期以降は、根部や主茎の地際部、ときには分枝茎に水浸状の条斑あるいは楕円形の病斑を作る。この病斑は湿潤条件で急激に進展し、茶褐色または暗褐色の大型病斑となって茎全体を覆うようになる。病斑表面には白色粉状の菌叢が密生するが、Fusarium菌などの糸状菌が二次寄生して、淡紅色や灰褐色に変わることが多い。根は表面及び中心部が褐変している。病株は次第に衰弱し、葉は早期に黄化、萎縮して、ついには株が枯れる。

〈耕種的防除法〉

 1.罹病株は集めて焼却する。
 2.発生ほ場では連作をしない。
 3.ほ場の排水を良くする。