ミツモンキンウワバ 

〈生態と防除のねらい〉

 本種はダイズ、ニンジン、ワタなどを食草とし、秋大豆では年2〜3回発生するとされている。卵は葉に1個づつ産みつけられ、約4日間でふ化する。幼虫は80〜90pのダイズ葉を摂食し、5齢または6齢幼虫を経て約2週間で葉裏に薄まゆを作って蛹化する。
 北部九州では、6月中旬以降、夏大豆で発生が認められ、密度は6月末〜7月上旬頃にピークに達する。秋大豆では8月頃から発生するが、8月末〜10月初めに発生量及び被害が多くなる。その後11月初めまで幼虫・蛹が認められるが、本種は休眠性をもたないので県内での越冬は困難と思われる。
 本種は比較的寄生天敵による寄生率が高く、発生後期には主としてキンウワバトビコバチに寄生された個体が目立ってくる。また、夏期に雨天が続くと、緑きょう菌に寄生を受けて死亡する個体が多くなる。
 ハスモンヨトウ同様、薬剤散布の効果は、老齢幼虫に対して劣るので、できるだけ若齢幼虫をねらって散布する。

〈薬剤防除法〉

 ハスモンヨトウと同時に防除を行う。

〈写真〉


成虫



幼虫