ダイズクキモグリバエ 

〈生態と防除のねらい〉

 年7世代を繰り返し、レンゲ、エンドウなどの地下部で幼虫態で越冬する。成虫は3月から現われるが、1〜2世代の被害は少なく、7〜8月に現れる3〜4世代成虫による秋大豆の被害はダイズの生育初期に当るため、特に遅播きの場合生育阻害を受ける。その後3回にわたって幼虫が食入する。若い小葉の中ろく付近の葉肉内に産卵し、幼虫は中ろくから葉柄、葉の内部へ食入する。生育初期に被害をうけると草丈が低く節間がつまる。
 発生時期が秋大豆の全生育期間にわたるため、播種期を操作して被害を防ぐことは困難である。本葉が3〜4枚展開する頃までに防除を実施する。この時期以降の散布はほとんど効果がないので防除時期が遅れないように、ダイズの初葉〜本葉2枚展開期から1週間間隔で1〜2回薬剤を散布する。

〈耕種的防除法〉

 施肥を十分にし、初期成育の促進を図ると被害が軽くなる。

〈写真〉


食害葉