コガネムシ類 

〈生態と防除のねらい〉

 ダイズを加害するコガネムシ類には、ヒメコガネ、マメコガネ、ドウガネブイブイ等があり、成虫が葉を食害する他、幼虫が根部を加害し、地上部を枯死させる。
 ヒメコガネは年1回発生し、6月上旬頃から夏大豆に飛来して、6月下旬以降その数は多くなる。日中は葉裏、または土中にひそみ、夜間活動して摂食する。走光性が強く蛍光灯などに多く集まる。7〜8月にかけての産卵前の摂食量が多く、この時期の被害は急激に増大する。9月上旬〜中旬まで加害する。被害を受けたダイズの葉は網目状になり、落葉期が早まる。同一品種でも草丈の高い部分から加害が見られる。
 ドウガネブイブイは年1〜2回の発生といわれ、ヒメコガネとほどんど同じ時期に加害するが、昼間でも摂食し、虫体が大きく摂食量が多いので、発生量の割には被害が大きい。しかし、ヒメコガネよりも発生が局部的である。
 マメコガネは年1回発生し、成虫の早いものは5月下旬から野バラ、柳などを害するが、夏大豆には6月下旬から8月下旬に加害をみとめる。幼虫は土中で植物の根や有機質を食べて生活する。成虫は日中植物上で加害しており走光性はない。
 コガネムシ類の防除は被害初期に薬剤を1〜2回散布する。ドウガネブイブイの飛来が多い場合は1回の散布では不十分である。

〈薬剤防除法〉

 ヒメコガネは夜行性であるため、日暮れの散布が効果的である。

〈写真〉


ドウガネブイブイの幼虫に根を食害されたほ場
(生育が悪く,枯れている)


ドウガネブイブイの幼虫

ドウガネブイブイの根の食害
(細根がほとんど無くなっている)


ドウガネブイブイの成虫

ドウガネブイブイの蛹


マメコガネの成虫

マメコガネと食害葉