2.ナメクジ類(フタスジナメクジ、ノハラナメクジ、コウラナメクジ

1.生態と防除のねらい

 ・フタスジナメクジ:体長6cm、全体淡褐色で3条の縦線があり、中央の線は淡い。年1回の発生で、3〜6月に鉛色の卵を産む。卵は40粒内外の卵塊としてゼラチン質に包まれ、小枝や雑草に産みつけられる。これからかえった幼体は、秋までに成熟して、土中又は積んたものの下に越冬する。
 ・ノハラナメクジ:体長2〜3cm、黒褐色〜暗褐色で年2回発生する。土中の落葉の下、石の下、積んだものの下などに越冬し、3月ごろから活動をはじめる。春秋2回の産卵で、卵は乳白色、球形に近く、地表や落葉の積んだものの下に産みつけられる。1頭で300粒ぐらい産み、春の卵からかえった幼体が、秋には成体となって産卵する。
 ・コウラナメクジ:体長は7cmで黄色、幼体で越冬し、3月ごろから活動をはじめる。繁殖力旺盛で、秋に成体となり、楕円形の卵を60粒ほどじゅず状に連産する。ふ化した幼体は、しばらく加害したのち越冬に入る。冬でも温かい雨のつづいた日には、潜伏場所から出て活動する。

2.防除法

 ・耕種的防除
 (1)捕殺に努める。
 (2)除草などによって生息場所をなくす。
 参考文献
  上住泰・西村十郎(1975)原色花の病害虫 農文協
  梶原敏宏・梅谷献二・浅川勝(1986)作物病害虫ハンドブック 養賢堂
  氣賀澤和男 編(1985)原色図鑑 土壌害虫 全国農村教育協会