4.コオロギ類

1.生態

 野菜や花き類を加害するエンマコオロギ、ミツカドコオロギなどはいずれも全国的に分布し、年1回発生する。土中で卵越冬し、6月頃にふ化した幼虫は雑草の種実や幼植物を食草として、発育を続ける。成虫は8月から9月頃に出現し、10〜11月まで活動する。
 成虫、幼虫とも、草むらや、戸外に積まれたわら、刈り草、畑の敷きわら、マルチなどの下に日中は潜伏し、主に夜間に出没して、発芽間もない幼植物を加害する。初秋に晴天が続いたり、降雨が少ない年には、餌となる雑草の芽生えが悪くなり、作物等での加害が多くなる。

2.防除のねらい

・種子をまいたら発芽前に薬剤を周囲の草むらやほ場の地表に散布する。
・コオロギ類の好適な生息場所をなくし、密度を下げるような環境管理が重要である。

3.防除法

 敷きわらはコオロギ類の格好の生息場所となるので、敷きわらを集積し、焼却する。

 参考文献 作物病害虫ハンドブック 梶原敏宏・梅答献二・浅川勝(1986) 養賢堂