7.立枯病  Rhizoctonia solani

1.生態と防除のねらい

 病原菌は、糸状菌の一種で、不完全菌類に属する。土壌伝染性の病害であり、病原菌は菌糸及び菌核の形で、被害株残渣と共に土壌中で越年し、翌年の伝染源となる、被害株から繁殖生育した菌糸は、植物体に侵入して被害を与える。
 病微は、株全体が、生育不良気味で葉色が悪くなり、晴天の日中に茎葉がしおれる。
 病勢が進展すると下葉から枯れ上がり、地際部の茎が褐変して腐敗する。さらに病勢が進むと生育はいちじるしく不良となり、やがては株全体が萎ちょうして枯死する。葉中的な降雨の後など、土壌水分の多湿や排水不良条件下で発生が多い。また、連作ほ場で、土壌消毒を実施していない場合や土壌消毒の効果が充分でない場合に発生しやすい。キクは一作目でも、品種によっては立枯病が多発し、発生後は薬剤による防除は困難である。

2.防除法

  ○耕種的防除
(1)連作を避ける。
(2)被害株は早めに除去し、土中に埋設または焼却処分し、栽培ほ場に残さない。
(3)ほ場の土壌水分が多湿にならないように、暗渠排水の設置や高畝作り等の対策を講じる。