8.わい化病 CSV(クリサンテマムスタントウイロイド)

1.生態と防除のねらい

 主に夏秋ギクに発生する。茎の節間が短縮して草丈が短くなり、葉は小型化して茎との角度が小さくなり直立する傾向がある。葉はわずかに淡緑化し、花は退色、劣化し、開花期が促進または遅延することがある。病微は21℃前後で著しく、30℃以上になると不鮮明となるが、低温期にも病微が消失する。病微の発現は品種によって差が認められ、多くの品種は無病微である。我国での初確認は1977年で、本県では1984年頃から自小菊等の一部の品種で発生が確認されている。
 宿主範囲はキク科植物に限られ、第一次伝染源は無病微株を含めた病株で、摘蕾、切花などの作業によって接触、汁液伝染する。虫媒伝染、種子伝染はしない。

2.防除法

  ○耕種的防除
(1)無病苗を利用する。
(2)葉のこすれあいや作業中の刃物で伝染するので、摘蕾や切花作業に注意する。
(3)発病株は早期に抜き取り、焼却処分する。また、できるだけ品種を更新する。
(4)新しく導入した品種は、無病微でも感染の可能性を考慮し、取扱いに注意する。