2.萎黄病 Fusarium oxypporum

1.生態と防除のねらい

 土壌伝染する。土壌中の被害根または裸の状態で厚膜胞子の形で越年し、長期間土壌中に生息する。発病適温は地温20〜28℃で、湿度条件には関係がない。発病は生育期間中いずれの時期にも見られるが、多発時期は5〜10月である。
 発病すると生育が不良となり、葉は黄化して、上方の葉とともに小型になる。夏場の育苗期間中には、被害株は著しく生育不良となり、葉の黄化・小型化が進み、褐色の小斑点が現れる、その後病勢がすすむと生育は停止し、株全体が黄化したり、しおれたりして生気を失い、枯死する。
 被害株は下葉は褐変して枯死する。根は根腐れを起こし、茶褐色に変色腐敗する。クラウンを切断すると、導管部に褐変が見られる。10月以降の定植後も同じような症状を示すが、春の分枝茎の葉が奇形を呈するものがある。

2.防除法

 ○土壌消毒
 ○耕種的防除
(1)健全株を定植する。
(2)発病ほ場から苗を採取しない。
(3)連作をしない。(3年以上の輸作を行う。)
(4)被害株はまわりの土とともにほ場の外に出して焼却する。
(5)多肥施用をさける。
(6)地温の上昇を抑える。