1.花枯炭そ病 Gloeosporium sp.

1.生態と防除のねらい

 病原菌は糸状菌の一種で不完全菌類に属する。病微は、はじめに花弁に水侵状の斑点を生じ、その後拡大して白色花では淡褐色、桃色花では淡灰褐色の周縁が不鮮明な大型病斑となり、透明化する。その後、中心部がくぼみ、花枯れ症状となる。つぼみでは花弁の先端から発病し、奇形となる。
 本菌は病斑上に形成される分生胞子が風雨等で飛散し、伝染する。発生は5〜11月に多く、発病適温は22〜25℃であり、とくに多湿条件で被害が多い。本病は降雨などによって病斑上の分生胞子が水滴とともに周囲に飛散することによって伝染する。

2.防除法

 ○耕種的防除
(1)ほ場の排水をはかるとともに、裁植密度を少なくし、通風を良くする。
(2)窒素の過度な施用は控える。
(3)被害株はほ場に残さないように除去し、焼却する。
(4)降雨による病原菌の跳ね返りを防ぐためマルチ栽培を行う。