1.苗腐病 Pythium ultimum

1.生態と防除のねらい

 発芽直後の幼苗期に地際の茎や根が侵され、茎は水侵状となって細くくびれ、やがて腐敗、倒状する。病原菌は、発病株の組織中に卵胞子をつくり、被害残渣とともに土中に残って土壌伝染する。排水不良で過湿の場合に発生しやすい。一旦発生すると遊走子によって周辺の苗に急速に伝染する。本菌は花き類のほかホウレンソウやダイコン等の野菜類にも病原性を有する。
 発病後の防除は困難であるので、育苗用土は健全なものを用い、育苗床も排水のよい場所を選ぷ等の注意が大切である

2.防除法

○耕種的防除
(1)土壌伝染するので健全な床土を用いる。
(2)床土、育苗床の排水を図り、過湿にしない。
(3)発病株はすみやかに除去し、周辺に放置しないように処分する。
(4)発病株を、除去、焼却する。
(5)球根は、晴天日に掘取る。
○土壌消毒