1.ベと病 Peronospora violae

1.生態と防除のねらい

 葉の表面に、はじめ淡黄色ないし退緑色の輪郭が不明瞭な斑点を生じ、病斑が拡大すると淡黄褐色に変わり、葉裏に白色霜状のカビを生じる。
 15〜20℃の比較的低温条件で、茎葉が繁茂して株間湿度が高まると発病しやすい。病原菌はスミレ属植物のみを侵し、被害残渣とともに土中で越年し、卵胞子が第一次伝染源となる。発病後は病斑上に形成された分生胞子が飛散し、雨滴や水によって遊走子が遊泳して急速に蔓延する。
 露地栽培では4〜5月、苗冷蔵栽培では10〜11月及び2〜3月に発生が多い。株養成期間はハウス内が過湿にならないように灌水、換気等に注意するとともに、早期発見に努める。

2.防除法

 ○耕種的防除
(1)育苗や株養成は清潔な場所を選んで行う。
(2)被害葉は早めに除去、焼却し、ハウス内の伝染源菌量の密度上昇を抑える。
(3)多湿を避け、通風、換気を図る。