2.灰星病  Monilinia sp.

1.生態と防除のねらい

 近年、福岡県で問題となっている本病は、新種のモリニア属菌による病害で、2年生枝に激しい枝枯症状を発現するのが特徴である。最初、花蕾期や開花期の後半から花弁を中心に花器全体が褐変腐敗するのが特徴で、これらの花弁や雄ずい、ガク片が結果枝に付着し続けると褐変は枝内部の木質部まで達し、最終的には褐変部から先に枯死する。また、腐敗した花器が果実に付着すると果実でも発病する。前年の罹病枝に形成された分生子が第一次伝染源であることから、せん定時に極力除去することが最も重要である。開花初期〜落花期に降雨が続く場合に発生が多く、品種では竜峡小梅、信濃小梅で発生が多い。なお、現在までのところ、本病に登録のある薬剤はない。 

2.防除法

 ○耕種的防除法
(1)夏季及び冬季せん定時に罹病枝を除去する。