1.コスカシバ

1.生態と防除のねらい

 幼虫が樹皮下を食害する。サクラのほか、ウメ、モモ、スモモなどバラ科サクラ属を加害する。被害部はヤニや虫糞が出るとともに部分枯れを生じ、被害が続くと枯死することもある。年1化性といわれ、成虫の発生と産卵時期5月から10月にかけての長期にわたる。産卵は枝基部、樹幹の裂け目、外傷部、古い食害痕などに行われる。樹肌のなめらかな品種は被害が少ないという。孵化した幼虫は樹皮下を食害するが、材深く穿孔することはない。幼虫態で越冬し、3月から食害を再開し、蛹化は樹皮下のマユ内で行う。羽化の時は蛹が脱出口外へ半身を乗り出して行い、羽化後も蛹カラが残る。下草の茂ったところよりも公園内のような下草の無いところで発生が多い。

2.防除法

 (1)新しい虫糞やヤニがあれば幼虫がいるので、金槌で叩くかそこを切開して幼虫を取り出す。あとには腐朽防止剤を塗っておく。