3.アメリカシロヒトリ

1.生態と防除のねらい

 北アメリカからの侵入害虫で、都市の公園で主に発生する。蛹で越冬し、成虫は5月と7〜8月の年2回、一部第3化が9月に見られる。幼虫は5齢までは集団で糸を張って巣を作り葉肉のみを食害する。この時期は食害された葉が白っぽく見える。6齢以降は単独で行動し葉を丸ごと食うようになる。7齢で老熟し樹皮の割れ目、家屋の隙問、落葉中などに薄いマユを作って蛹化する。加害樹種はサクラ、クワ、スズカケノキ、トウカエデなどの落葉広葉樹であるが、単独で行動するようになるとシラカシ、シャリンバイ、サンゴジュなど常緑樹も食害するようになる。山林などへは侵入しておらず、シジュウカラやアシナガバチなとが有効な天敵である。

2.防除法

(1)集団期の幼虫を葉ごと除去するか、火のついた棒を使って巣を焼く。
(2)樹幹にムシロなどを巻き付け、その中に蛹化させてムシロごと焼却する。
(3)落葉中の蛹を除去焼却する。