1.グンバイムシ類(ツツジグンバイ、トサ力グンバイ) 

1.生態と防除のねらい

 ツツジクンバイはサツキ及びツツジ類全般を、トサカグンバイはオオムラサキ、ヨドガワ、ヒラドツツジを加害する。前者は翅が大きく、たたんだときは淡褐色のX状の斑紋ができるのが特徴である。また、後者は翅の斑紋が黒褐色で光沢があり、前者に比べやや細長い体形をしている。
 ツツジグンバイは主に卵態で越冬し、4月中下旬からふ化し始め、年3世代を繰り返す。各世代の成虫の発生時期はおおよそ5月中旬、7月中旬、9月下旬である。幼虫・成虫とも葉裏に棲息し、吸汁加害する。被害葉は白くなり著しく外観を損なう。加害が進むと落葉の原因にもなる。防除は、第1世代幼虫が出そろう4月下旬〜5月上旬に行うと効果的である。
 トサカクンバイはアセビの葉肉内で卵態で越冬し、3月下旬〜4月中下旬にふ化する。その後、第1世代成虫は5月上旬に現れ、ツツジ、カキ、ネジキ等に移動し増殖する。さらに、第2世代成虫は7月上中旬より、第3世代成虫は8月上旬より、第4世代成虫は9月下旬より発生し、越冬のため再びアセビに戻って産卵する。

2.防除法

(1)アセビを近くに植えない。
(2)樹勢を強く保つ。    

3.写真

 
ツツジグンバイ 成虫 ツツジグンバイ 被害葉

 写真:福岡県園芸・茶病害虫図鑑より