1.マツノマダラカミキリ

1.生態と防除のねらい

 マツノザイセンチュウを媒介し材線虫病を引き起こす。加害材部に蛹室を作り幼虫で越冬、5月に蛹化、6〜7月に羽化脱出する。ザイセンチュウは羽化時に材から虫体に乗り移り、気管腔に集まる。成虫は健全マツの当年枝樹皮部分を後食し、その時ザイセンチュウは尾端から後食傷を通って材内に侵入し、材線虫病を引き起こす。産卵対象木は衰弱木や枯れて間もない木であり、発病した被害木は好適な産卵対象木となる。
成虫は風に乗って長距離を移動するが、前年の被害林から2km以内は特に危険である。通常1年一化であるが、冷夏や寒冷地、遅い産卵の場合羽化まで2年かかることもある。

2.防除法

(1)被害木を成虫の羽化脱出の前まで(4月頃まで)に伐倒焼却する。
(2)後食期にマツに防虫ネットをかける。
(3)被害木の移動を行わない。    

3.写真

 
マツノマダラカミキリ 成虫(マツクイムシ)

 写真:福岡県園芸・茶病害虫図鑑より