チャノキイロアザミウマ 

1.生態と防除のねらい

 本種はカンキツの他、チャ、ブドウ、カキなど多くの作物を加害することが知られている。
カンキツでは、幼果期の6月から10月までの長期にわたって寄生加害するが、主な加害期間は6月下旬から9月上旬である。
 被害は果梗部周辺が同心円状の灰白色のリングとなる他、果頂部及び果側部に茶褐色の雲形状又は不規則な傷となり、著しく外観を損なうが、一般には他の傷害と混同されやすい。
 また、本種の被害は、春から夏にかけて降雨が少なく、比較的乾燥する年に多発する傾向がある。
 なお、本種の主たる発生源はチャ及びマサキ、マキ等であり、それらの発生源を含めた防除を行うと効果的である。
 薬剤防除は、加害時期が長期にわたるので、6月上旬〜9月上旬に3〜4回行う。

2.防除法(耕種的防除)

 ミカン園に混植されているチャを伐採し、園内の発生源を処分する。

3.写真 


成虫

前期被害果

後期被害果