角斑落葉・円星落葉病  Cercospora kaki ・ Mycosphaerella nawae

1.生態と防除のねらい

 従来、角斑落葉病が主であったが最近は円星落葉病も多い傾向がある。
(1) 角斑落葉病:病原菌は罹病落葉の中で越冬し、開花期頃から7月中旬にかけて風雨により新葉に伝染し、気孔から侵入する。潜伏期間は約30日である。一度発病すると病斑に胞子を形成し秋まで伝染をくり返す。
(2) 円星落葉病:病原菌は罹病落葉の中で越冬し、翌春、落葉中に子のう殻及び子のう胞子を形成する。子のう胞子の飛散は5月下旬〜7月中旬におこり、病原菌は若葉の気孔から侵入し、約60〜80日の潜伏期間を経て発病する。この病原菌は二次伝染しない。
 防除は、いずれも、罹病落葉の処分が重要なので焼却又は土中深く埋没する。また、いずれも樹勢の弱い樹に発病が多いので、適正な肥培管理を行い樹勢の維持、増進をはかる。また感染期間中数回薬剤散布をおこなうが、防除適期を失しないことが大切である。また、病原菌は葉裏の気孔から侵入するので、薬剤は葉裏に十分かかるよう散布する。

2.防除法(耕種的防除)

  (1) 落葉を集め焼却又は埋没する。
  (2) 冬季に中耕する。

3.写真 

円星落葉病



角斑落葉病
落葉病による早期落葉状況