輪紋病  Marssonina viticola

1.生態と防除のねらい

 病原菌は、病葉中の菌糸で越冬すると思われる。病斑は、ほとんど円形で、大きさは3〜10mmである。病斑部の色は、褐色〜淡褐色で健全部との境の部分に淡黄色の暈(ハロー)を生じ、胞子堆(小黒粒点)は同心輪紋状に生ずるのが特徴である。翌年5〜6月に分生胞子を飛散して感染する。葉の発病は、6月中旬頃から認められ、その後秋期まで漸増する。
 発病は、品種間によってかなりの差異があり、キャンベル・アーリー、巨峰等に多く、ネオ・マスカット、マスカット・ベーリーA等は少ない。
 防除は病原菌密度の低下をはかるため、落葉を処分する。又、罹病性品種では、6月以降の防除を十分に行う。

2.防除法(耕種的防除)

 (1) 落葉を処分する。
 (2) 排水をはかる。
 (3) 樹の保健に努め、かつ通風採光をよくする。
 (4) 株間を適正にする。

3.写真 


葉の病斑