褐斑病  Pseudocercospora vitis・・・多数の菌あり

1.生態と防除のねらい

 病原菌は、罹病落葉の分生胞子が結果母枝や主枝、主幹等の粗皮部に付着して越冬する。5月中下旬頃から風雨によって感染し、15〜20日の潜伏期間を経て発病する。一度発病すると次々に二次伝染をくり返す。発病は盛夏(8月)の頃に一時少なくなるが9月以降再び多くなる。
 本病は、樹勢の弱くなる砂質地、有機物不足、過乾、過湿、肥料不足などの条件で発病が多いので、樹勢の維持増進を図る。
 防除は、落葉の処分と分生胞子が越冬する主枝主幹等への休眠期防除を徹底する。又、感染初期の薬剤散布に努める。発芽期以降は、落花期から防除を始める。

2.防除法(耕種的防除)

  (1) 落葉、巻ひげは焼却又は埋没する。
  (2) 粗皮はぎを行う。
  (3) 排水をはかる。
  (4) 樹の保健に努め、かつ通風採光をよくする。
  (5) 株間を適正にとる。

3.写真 


病斑

病斑

早期落葉状況