コウモリガ 

1.生態と防除のねらい

 成虫は8月中旬〜11月上旬に羽化し、夜間に飛しょうしながら空中から多数の卵を産み落とす。地上の卵は、そのままの状態で越年するが、翌年の5月頃にふ化し、幼虫が付近の草木に食入して発育する。その後、ブドウに移動し食入加害する。なお、キマダラコウモリガは6月に羽化し産卵する。
 卵から成虫になるまでに、通常2年を要するが、食餌植物の状態によっては1年のこともある。
 被害防止のためには発生源となる園周辺の雑草の過繁茂を防ぎ、草生栽培園では株元付近の除草を行う。園内外の雑草に薬剤散布しても効果がある。園内の巡視を行い、早期発見に努める。樹での発生を認めた場合は、直ちに食入虫を刺殺する。
 なお、本種とよく似た被害を出すものとして、他にクビアカスカシバが一部で発生しているが、詳しい生態と防除法については不明である。但し、防除対策はコウモリガに準ずる。

2.防除法(耕種的防除)

 (1) 園周辺の草木の繁茂を防ぎ、特に根元周辺は清潔にする。
 (2) 食入虫の刺殺

3.写真 


キマダラコウモリガ成虫

コウモリガ類の被害