白紋羽病  Rosellinia necatrix

1.生態と防除のねらい

 白色の根状菌糸束が根部にまん延して根を腐敗させる。伝染は主に土壌中の病菌糸のまん延によっておこる。病原菌の発育は土壌に空気の流通がよい場合、温度20〜25℃、土壌酸度は弱酸から中性位、土壌湿度は容水量の70〜80%位が好適である。発病しやすい条件は樹勢が衰弱した場合である。病原菌は植物体のセルローズを炭素源として利用するので土壌中の粗大有機物は繁殖を助長する。また通気のよい所に繁殖しやすいので深耕園に発病が多い。防除にあたっては、新植園は無病地を選び無病苗木を植えつける。樹勢を健全に維持し発病しにくい環境を作るよう管理する。発病樹は着果を減じ、特にひどい樹は果実をならせないようにする。粗大有機物は深く埋没した方がよい。

2.防除法(耕種的防除)

 (1) 新植の場合には無病地を選ぶ。
 (2) 罹病苗を持込まないようにする。
 (3) 結果過多、強剪定をつつしみ、樹の保健に努める。
 (4) 発病樹は着果を減じ、特にひどい樹は果実をならせないようにする。
 (5) 前作の被害根の焼却を完全に行う。

3.写真 


被害根

被害根

薬剤処理状況