ハダニ類 

1.生態と防除のねらい

 県内ではナシを加害するハダニ類として、ミカンハダニ・カンザワハダニ・クワオオハダニ・ナミハダニ・オウトウハダニ・スミスハダニの6種が確認されている。このうちオオトウハダニは過去に多発したことがあるが、近年はほとんど発生を認めていない。また、ナミハダニも年により局地的な発生をみる程度で、一般に発生の多い種はカンザワハダニ、ミカンハダニ、クワオオハダニである。
 カンザワハダニは、ナシの粗皮下やナシホソガの被害皮下などで成虫態で越冬する。ミカンハダニは、ナシの樹上では越冬せず、生育期に近くの常緑樹から移動して繁殖する。クワオオハダニは卵態で短果枝の基部やシワ部で越冬する。
 なお、カンザワハダニは発芽期から発生し、7月中下旬〜8月に密度が高くなる。ミカンハダニは6〜7月に初発生し、8〜9月に多発する。クワオオハダニは4月中旬頃から発生し加害する。

2.写真 


被害葉

クワオオハダニ越冬卵

カンザワハダニ 成虫と卵

ミカンハダニ 成虫と卵