ナシホソガ(ナシノカワモグリ) 

1.生態と防除のねらい

成虫は、6月下旬〜7月上中旬と8月下旬〜9月上中旬の年2回発生し、主として1年生枝の皮下に幼虫態で越冬する。枝梢の皮下や無袋ナシの果皮下に幼虫が潜入し、後に加害部の表皮がめくれてくる。枝梢では被害部が諸害虫の潜伏場所となったり輪紋病菌等の侵入口となるなど間接的な被害が大きい。また、果実では商品性を失なうため無袋栽培の重要な害虫である。防除は幼虫の食入防止をねらい、成虫発生盛期(越冬世代7月上旬、第1世代9月上旬)を中心に薬剤散布するが、実用上、越冬世代の防除に重点をおく。薬剤は枝梢に十分付着するよう散布する。
なお、成虫の発生時期は地域差が大きいので蛹を採集し、成虫の発生期を予察する。

2.写真 


新梢の食害状況

新梢被害状況

被害果実

被害果実