さび病類 褐さび病 Tranzschelia discolor 白さび病 Leucotelium prunipersicae
1.生態と防除のねらい
モモのさび病には褐さび病と白さび病とがあり、いずれも葉に発病する。褐さび病では、まれに果実に発病することがある。病斑を多数生じた葉は早く落葉する。
褐さび病菌は、前菌糸菌類の一種で、異種寄生をし、モモの上に夏胞子堆および冬胞子堆を、又イチリンソウおよびニリンソウ上に精子器および銹子腔を生じる。
白さび病菌も異種寄生を営み、モモの上で夏胞子及び冬胞子をヒメウズの上で精子と銹胞子をつくる。褐さび病の病斑は白さび病とよく似ているが、夏胞子堆の色が白さび病より濃い褐色であること、秋になっても白さび病のような白い冬胞子堆をつくらないことの二点で違っている。
2.防除法(耕種的防除)
(1) 中間宿主(ヒメウズ、イチリンソウ、ニリンソウ)を除去する。
(2) 樹の保健に努める。
3.写真
葉表の病斑 |
葉裏の病斑 |
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