いぼ皮病                         Botryosphaeria berengeriana de Notaris f.sp.persicae

1.生態と防除のねらい

 比較的若い枝に多数の径3〜5oのいぼを生ずるが、樹皮はほとんど変色しない。古くなると、いぼの周囲の樹皮にき裂を生じ、枝は枯死する。いぼの表面には、柄子殻の形成がみられる。病原菌は主として柄胞子で雨によって伝染する。病原菌の伝染は5月から7月までの間に多く、10月まで胞子の飛散は続き、枝への感染は4月から10月下旬まで認められる。
 一般の胴枯れ性病害と同様に一度発病したときは、病原菌はすでに樹皮組織内に深く侵入しているため、治療の効果がなかなか上がらない。従って、防除としては、無病苗木を栽植し、適切な肥培管理を行うことが大切である。

2.防除法(耕種的防除)

 (1) 無病苗木を定植する。
 (2) 肥培管理を適正にし、樹勢を健全に維持する。
 (3) 病患部は削りとり後、傷口に塗布剤を塗布する。

3.写真 


病枝