カメムシ類 

1.生態と防除のねらい

 モモを加害するカメムシ類には多くの種類があるが、本県で特に発生が多いのはチャバネアオカメムシとツヤアオカメムシ、クサギカメムシである。中でもチャバネアオカメムシは普遍的に発生し、最優占種である。
 チャバネアオカメムシは年1〜3回の発生で主として落葉下等で越冬する。越冬幼虫は4月になると越冬場所を移動し好適な餌を求めて各種の植物間を転食する。その主な植物には、クワ、ヤマモモ、サクラ、キリなどがある。これらの植物上での寄生状況を調査することによって成虫密度が把握できる。幼虫の主たる繁殖植物はヒノキとスギであり、この植物上の寄生状況が果樹の被害と大いに関係している。これらの植物での寄生状況および予察灯での誘殺状況、さらには果樹園内での発生状況に十分注意し、早期発見につとめ防除の徹底をはかることが大切である。
(指導資料参照)

2.写真 



被害果(初期)

被害果(後期)

チャバネアオカメムシ 成虫

クサギカメムシ 成虫