黒斑病  Xanthomonas campestris pv. pruni

1.生態と防除のねらい

 病原菌はモモのせん孔細菌病と同じ細菌である。葉でははじめ細点のある水浸状の斑点ができ、後で赤褐色〜紫褐色の角ばった病斑となり、その後黒褐色に変わり、孔のあくことも多い。樹勢の弱い場合は早期落葉する。新梢には暗緑色水浸状の病斑が現われ、後で楕円形〜紡錐形褐色の病斑にかわり、縦に割れ目が入る。
 果実では最初、葉と同様水浸状の病斑ができ、更に紫黒色、円形の病斑となり中心に割れ目が入る。病原菌の生態はほぼモモのせん孔細菌病と同様である。

2.防除法(耕種的防除)

 (1) スモモ栽培にあたっては、土地の立地条件を考え特に強風の当る所をさけ、防風樹を植える。
 (2) 肥料切れ、砂地などで樹勢が衰えると、発病しやすいので樹勢の維持強化に努めるとともに、チッソ質肥料過多にならぬようにする。
 (3) 春季のかいよう状病枝、夏季の病枝を剪除する。
 (4) 日本系スモモは一般に弱く、中でもビューティー、サンタローザは被害が大きく、ソルダムは発病が少ないので品種を選定する。

3.写真 


果実の病斑

枝の病斑

葉の病斑