ナシヒメシンクイ

1.生態と防除のねらい

 ナシ、ウメ、モモ等多くの果樹類の果実および新梢を食害するが、ビワでは特に、枝幹部に発生するがんしゅ病の罹病部に食入して病患部を拡大したり、治療しかけた部分のカルスに孔をあげて、菌の侵入を助けて罹病部を拡大するため被害が大きい。そのため、本虫の防除に当っては、がんしゅ病との同時防除を行うことが大切である。4月〜9月の間に年間5回発生するが、特に3〜4回の発生が多く、この時期の防除が大切である。

2.防除法(耕種的防除)

 (1) 粗皮削りを行い、削り落した粗皮は焼却又は埋没する。
 (2) がんしゅ病病斑中にいる虫を発見しだい捕殺する。
 (3) がんしゅ病で枯死寸前の木は早目に伐採焼却する。
 (4) 剪定跡より食入しやすいので塗布剤を塗布し、速やかに傷口を治癒させる。

3.写真 


被害枝