カミキリムシ類

1.生態と防除のねらい

 クリを加害するカミキリムシ類にシロスジカミキリ、ミヤマカミキリ、ゴマダラカミキリの3種が知られているが、本県で発生が多いのはシロスジカミキリである。本種の幼虫は、ふ化食入後は2冬を幼虫態で経過し、食入2年目の9月頃から蛹となり、1か月程度で成虫に達し、そのまま材中で成虫態で越冬する。材中の成虫は翌年の5月中旬〜6月上旬頃に脱出し、9月頃までの長期間にわたって生存する。産卵は7月上旬を山に8月上旬まで続く。
 現在実用化されている薬剤は、産卵防止効果がなく、また殺虫効果が十分でないため、防除は累積産卵率が50%を超した7月上旬と産卵末期の8月上中旬の2回散布が必要である。一般に植付後3〜4年目ごろから産卵加害を認るので、加害初期から防除する。また、多発園では食入加害部に入念に散布する。

2.写真 


シロスジカミキリ 成虫

シロスジカミキリ 産卵痕

シロスジカミキリ 食入痕