すすかび病  Mycovellosiella nattrassii

1.生 態

 病原菌は被害残渣について生存し、ハウス内では病斑上に形成された分生胞子の飛散によって蔓延する。感染後、病斑が発現するまでの潜伏期間は25℃で10〜15日間である。
 病原菌の発育適温は25℃前後であり、ハウス栽培で発生が多く、露地栽培では、少ない。ハウスではおもに12月から6月にかけて発病するが、樹勢が弱くなる栽培後期に多発する。密植や多湿条件で発病しやすい。

2.防除のねらい

 (1) 病勢が進展してからでは防除が困難であるので、発病初期のうちに防除を徹底する。またハウスやその周辺に病葉を放置すると伝染源になるので、摘除後は速やかに処分する。
 (2) ベンレート、トップジンM、ロブラール、ポリベリン、ポリオキシン剤などを連続使用すると薬剤耐性菌が発生すると思われるので、連続使用を避ける。

3.防 除 法

○ 耕種的防除
 (1) 密植を避け、ハウスの換気を図り、多湿にしない。
 (2) 被害葉は除去し、肥料袋に入れるか土中に埋没するなどして圃場に放置しないようにする。