ミナミキイロアザミウマ

1.生  態

 本種は体長1.0〜1.4mmと小さく、体は淡黄色ないし橙黄色を呈する。成虫及び幼虫とも多くの植物に寄生するが、県内ではナス、キュウリで被害が甚だしく、その他インゲンやキクにも被害が発生している。卵は、ナス、インゲン、キュウリ、メロン等では葉肉内に産下され、ピーマンでは花梗、葉脈に多く産下される。ふ化直後の幼虫は乳白色で、肉眼でも見えるが、微小なため見落どし易い。加害を受けた植物組織は萎縮し、光沢(silvering)を呈する。
 露地栽培における本虫の発生には地域差があり、施設栽培のナス、キュウリなどがある地域では早く、施設栽培のない地域では遅い傾向がある。また、最近は薬剤散布がミナミキイロアザミウマの発生を助長、誘導大発生につながる例が報告されている。

2.防除のねらい

(1) 寄生のない健全な苗を植える。
(2) 育苗ハウスの入口、サイドに寒冷紗を張り、外部からの侵入を防ぐ。
(3) 施設栽培終了後、ハウスを密閉し、蒸し込み処理を3〜5日間行う。
(4) 多発生後は防除が困難であるため、発生初期のうちに防除を徹底する。

4.写真

  
   
写真:福岡県園芸・茶病害図鑑より