うどんこ病  Sphaerotheca humuli

1.生  態

病原菌は一般に、イチゴ植物体上で生活を繰り返し、越夏及び越冬は菌糸又は分生胞子の形で行われるが、近年子のう殻が確認され、被害残渣とともに圃場に残った子のう殻(子のう胞子)からの伝染も考えられる。分生胞子の発芽適温は20℃前後であるが、0℃内外の低温にあうと、かえって発芽が促進される比較的低温性の病原菌である。本病は空気湿度80〜100%で多発するが、40〜70%の湿度でも比較的高い発病を示す。
時期的には9〜11月の定植前後と4〜5月の収穫末期に発生が多くなる。

2.防除のねらい

(1) 夏季の高温期には新葉への病勢進展が抑制されるので、この時期の防除を徹底  し、健全葉の確保に努める。
(2) 育苗後期あるいは定植後ビニル被覆期までに防除を徹底し、被害果や不用な下 葉は早目に除去する。
(3) 草勢の低下を防止するため、適切な施肥を行う。
(4) ハウス内は多湿になりやすいので随時、通風換気を行う。

3.防 除 法

 ○耕種的防除
(1) 無病苗を植え付ける。
(2) ハウス栽培では多湿にならないように換気に注意する。
(3) 圃場の排水をよくし、枯死葉などは除去する。

4.写真