モザイク病 緑斑モザイク病
Cucumber Mozaic Virus(CMV) Watermelon Mozaic Virus(WMV) Zucchini Yellow Mozaic Virus(ZYMV) Papaya Ring Spot Virus(PRSV) Kyuri Green Mottole Mozaic Virus(KGMMV)
1.生 態
モザイク病はキュウリモザイクウイルス(CMV)、カボチャモザイクウイルス(WMV)、ズッキー二黄斑モザイクウイルス(ZYMV)により発病するが、本県においても1995年にパパイア輪点ウイルス(PRSV)による発病が確認されている。
緑斑モザイク病はキュウリ緑斑モザイクウイルス(KGMMV)によって発病する。
WMV、CMV、ZYMV、PRSVは主にアブラムシによる虫媒伝染を行うが、管理作業による汁液伝染の可能性もある。特にWMV、ZYMVでその傾向が著しく、PRSVもほぼ同様と考えられる。土壌伝染は行わない。
KGMMVは種子伝染、土壌伝染を行い、汁液伝染も著しい。しかし、アブラムシによる虫媒伝染は行われない(スイカのCGMMVの項参照)。
近年、カボチャ台を利用した接ぎ木栽培においてWMV、CMV、ZYMV及びPRSVの単独感染あるいは重複感染による急性萎凋症の発生が各地で報告されている。
2.防除のねらい
(1) WMV、CMV、ZYMV、PRSVは生育初期のアブラムシ伝染と誘引、摘心作業中の汁液伝染がその後の蔓延に大きく影響するので、特に生育初期のアブラムシ防除の徹底が重要である。また、管理作業の際は、病株に触れないように注意し、やむを得ない場合は健全株の管理後に行う。
(2) KGMMVは、種子消毒を行えば、ほとんど問題にならない。
3.防 除 法
KGMMVはスイカのCGMMVの項参照
○耕種的防除
(1) 無病種子を用いる。(スイカのCGMMVの項参照)
(2) 病株は速やかに除去する。
(3) 誘引、摘心、摘葉などの際、病株に触れないように注意する。
(4) やむを得ず触れた場合は、手指を石けんでよく洗う。
(5) 発病圃場ではハサミ等を数本用意し、第3リン酸ソーダの10%液で順次消毒しながら管理を行う。
(6) 幼苗期〜生育初期の間、寒冷紗で被覆する。
(7) 露地栽培では畝の上にシルバーポリフイルムでマルチを行い、アブラムシを防除する。
(8) 支柱に銀色テープを20〜30cm問隔に張り渡す。
(9) 施設栽培では換気部分に寒冷紗を張り、アブラムシの侵入を防止する。
○種子消毒
スイカのCGMMVの項参照
○アブラムシ防除
ナスのアブラムシの項参照
4.写真
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