べと病  Peronospora destructor

1.生  態

 病原菌は菌糸及び卵胞子の形で被害部で越年し、これより分生胞子を生じて空気伝染する。また種子伝染の可能性もある。
 発育適温は15℃で、降雨の続くときに発生しやすい。病菌はネギ、タマネギ、ワケギ、ノビル、ラッキョウ、ニラなどを侵す。
 タマネギの場合は、秋季に感染した苗は冬の間は発病することはなく、2〜3月全身感染した越年罹病株が発生し、二次伝染源となる。4月中旬〜5月中旬頃の鱗茎(りんけい)が急激に肥大する頃に発生が多くなる。
 ネギでは夏は一時おとろえ秋季再び発生する。

2.防除のねらい

(1) 3月下旬頃から発生に注意し、早期防除を行う。
(2) タマネギでは越年罹病株の発生に注意し、見つけ次第抜き取り、処分する。

3.防 除 法

 ○耕種的防除
(1) 苗床で防除を徹底し病苗を本圃に持ち込まない。
(2) 伝染源作物の近くで栽培しない。
(3) 発生の多い圃場での栽培を避ける。
(4) 苗床はうすまきにし、肥料過多にならないようにする。
(5) タマネギでは越年罹病株の早期発見、除去に努める。