シロイチモジヨトウ

1.生  態

 卵は球形、淡黄色である。卵塊で生みつけられ、鱗毛でおおわれている。
 ふ化幼虫は約1o、終齢幼虫は約35oで、体色は変異が大きく緑色や黒褐色個体を生じるが通常は淡緑色である。
 さなぎは赤褐色で土中に蛹室を作る。
 成虫の体長は8〜10o、前翅長11〜12oで、前翅は細く黄褐色である。前翅の中央部に黄褐色で円形の斑紋がある。
 卵から羽化までの発育所要日数は、20℃では約55日、25℃では約29日で、休眠せず1年に5世代の発生と推定されている。
 フェロモントラップによる調査の結果、筑紫野市では、7月下旬から飛来が始まり、8月下旬から11月下旬にかけて飛来が多かった。冬期の飛来は認められなかった。
 加害作物はネギのほか、ハクサイ、キャベツ、ホウレンソウ等の野菜やカーネーション、トルコキキョウ、宿根カスミソウなどの花きで、幼虫が葉を食害する。

2.防除のねらい

 幼虫は葉の中にいて加害するため薬剤散布の効果が上がり難い。したがって、ふ化幼虫の食入防止を狙って、卵の時期から防除を行う。