6331−32
平成13年5月28日
各関係機関長
各病害虫防除員 様
宮崎県病害虫防除所長
病害虫防除速報第1号
病害虫名 黒点病
作物名 かんきつ
発生状況
1)5月上・中旬に春葉に対して行った巡回調査の結果は、発生面積率63.0%(平年11.8%)、 発病度3.7(平年0.2)、発病葉率22.6%(平年1.2%)であり、平年に比較して発生が多く枯 れ枝の越冬伝染源が多いものと予想される。
本年 平年 前年 |
発生面積率(%) 63.0 11.8 0.0
発病度 3.7 0.2 0.0
発病葉率(%) 22.6 1.2 0.0
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2)1ヶ月予報によると6月の気温は平年より高く、降水量は平年より多いと予想され、本病の感染に適した条件である。(鹿児島地方気象台 5月25日発表)
防除対策
1)雨媒伝染性の病害で、果実での主な感染時期は、梅雨期と8〜9月であるが、発病はこの間の降雨量に大きく影響を受け、雨が多い年には多くなる。
2)伝染源は枯れ枝で、直径5〜10mm程度の枝が保菌率が高い。枯れ枝の剪除をするとともに、剪定や肥培管理に注意して樹勢の維持強化、枯れ枝の発生抑制に努めることが今後の発生低減のため特に重要である。
3)薬剤散布は、通常、果実小指頭大期、梅雨期、8〜9月上旬に行うが、降雨量によって発生量が異なるので、降雨量300mmを散布間隔の目安として防除を行う。
4)防除薬剤のマンゼブ、マンネブ、ジネブ、有機銅剤はマシン油乳剤(97%、98%製剤)と混用すると効果を増すが、温州以外では薬害が発生する可能性があるので6月以降の高温期には混用しない。
5)薬剤等その他の詳細については、「平成13年度病害虫・雑草防除等指導指針」を参照する。
