6331−22
平成15年5月9日
各関係機関の長
各病害虫防除員 殿
宮崎県病害虫防除所長
病害虫防除速報第1号
1.病害虫名 イネミズゾウムシ
2.作物名 早期水稲
3.発生状況と発令の根拠
1)4月上旬の巡回調査による発生面積率は31.3%(平年41.1%)であり、平年並であ
ったが、南那珂地区では全ての調査地点において発生が見られた(昨年度は発生面積
率80%)。
2)4月中旬の気温が高かったため(平年比+2.6℃)越冬成虫が飛翔可能となり(気
温20℃で飛翔可能)、予察灯(国富町)における誘殺数は、4月の4半旬が25頭(平
年値0頭)、5半旬が20頭(平年値0.4頭)と、例年より早く越冬成虫の飛翔による拡
散が始まっていることから注意が必要である。
3)向こう1ヶ月の平均気温は平年より高いと予想されている(鹿児島地方気象台5月2日発表)。
4)越冬成虫の本田への侵入は5月中旬頃まで続くと予想される。
5)今後幼虫が根を食害することにより、分げつ阻害等の生育抑制が予想される。
4.防除対策
1)越冬成虫の侵入最盛期が防除適期であるので、食害状況と成虫数の把握に努める。
特に箱施薬を行っていないほ場は注意が必要である。
2)ほ場により発生程度が大きく異なるので、発生程度を確認し、成虫が10株当たり
5頭以上のほ場では、水面施用剤により防除を行う。
3)発生が見られるほ場では幼虫の密度を抑えるため深水を避け、間断潅水等栽培基準
に準じた水管理を行う。
4)防除薬剤等については「平成14年度病害虫・雑草防除等指導指針」を参照のこと。
表−1 予察灯のイネミズゾウムシ誘殺数(4月5半旬、国富町)
H5 3.0(頭) H11 0.0(頭)
H6 0.0 H12 0.0
H7 0.0 H13 0.0
H8 0.0 H14 0.0
H9 1.0 本年 20.0
H10 0.0 平年 0.4
