6331−50
                             平成15年7月15日
 
 各関係機関の長
 各病害虫防除員  殿
                             宮崎県病害虫防除所長

               病害虫防除速報第3号
 
1.病害虫名  コブノメイガ
2.作物名   普通期水稲
3.発生状況と発令の根拠
 1)都城市とえびの市におけるライトトラップ調査では、6月21日に初飛来を確認した。これは過去7年で2番目に遅い。
 2)前線の影響で、下層ジェット気流が活発であった6月6半旬(25日〜30日)に、連日にわたってまとまった飛来があり(表1)、本田においても多数の個体が確認された。
 3)出穂前の上位葉の被害は籾の充実に及ぼす影響が大きいとされており、注意が必要である。
 4)向こう1ヶ月の平均気温は平年並と予想されている(鹿児島地方気象台7月4日発表)。
4.防除対策
 1)被害が目立ち始めた頃には幼虫の齢期が進んでおり、薬剤の防除効果が上がらないため、次世代幼虫の孵化期に合わせて防除を行う。
 2)飛来状況と平年平均気温から、次世代成虫の発蛾最盛期は7月5〜6半旬と予想されるので、粒剤はこの時期に散布する。粉剤及び液剤の場合は、発蛾最盛期から約7日後が散布適期となる。各地域の発蛾最盛期を参照し(表2)、不明な点は防除所及び普及センターに照会する。
 3)本虫に対する長期残効型殺虫剤の育苗箱施薬をしていないほ場では、防除適期を逃さないよう特に注意が必要である。
 4)本年は7月に入っても断続的に多飛来が見られ、発生時期の幅があるため、粒剤施用の効果が安定すると考えられる。
 5)薬剤等その他の詳細については、関係機関に照会すること。
5.その他
   本虫と同様の飛来性害虫であるウンカ類もやや多い飛来があったので同様に注意を要する。
 
 
 
 
 
 
   表 1 コブノメイガ誘殺状況
          (20Wライトトラップ:青色捕虫用蛍光灯)













 

日 付

都  城

え び の

  6/21
    22
    23
    24
    25
    26
    27
    28
    29
    30

 

 2(0)
 0(0)
 0(0)
 0(1)
13(0)
48(4)
22(3)
17(0)
18(0)
42(0)

 

 1(0)
 0(0)
 0(0)
 0(1)
40(1)
43(1)
15(0)
14(0)
24(0)
37(1)

 
 
 
 
 
 
 
 
 





 
             (注1)( )内はH14年度
            (注2)H14年度都城初飛来は6月15日
 
   表 2 各地域の発蛾最盛期予想








 

地 域

時  期

中部地区
北諸県地区
西諸県地区
東臼杵北部地区
東臼杵南部地区
 

7月20日〜22日
7月22日〜24日
7月24日〜26日
7月23日〜25日
7月26日〜28日
 








 
   (注)各地域の平均気温平年値より算出