6331−40
平成15年6月12日
各関係機関の長
各病害虫防除員 殿
宮崎県病害虫防除所長
病害虫防除情報
斑点米カメムシおよびいもち病の県内の発生状況等についてお知らせします。これらの病害虫は、水稲の生育ステージに合わせた適期防除が重要です。本年の早期水稲(コシヒカリ)の出穂期は6月19日と予想され平年より6日早くなる見込みです。このため、防除時期も早くなると考えられますので、各地域の生育状況を把握しながら農薬の適正使用基準に基づく適切な防除指導をお願いします。
T.作物名 早期水稲
U.病害虫名
1.斑点米カメムシ類
(1)発生状況
ア.6月上旬の水田周辺におけるイタリアンライグラスでの生息密度は全般的に平年並であり、地域によって発生程度の高いほ場も見られる。
イ.ミナミアオカメムシ、クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ、シラホシカメムシ、アカスジカスミカメが多くの調査地点で確認されており、いずれも斑点米産出能力が高いため警戒が必要である。
ウ.気象1ヶ月予報によると6月は気温、降水量ともに平年並みと予想されている。(鹿児島地方気象台6月6日発表予報)
(2)防除対策
ア.防除時期は穂揃期とその7〜10日後の2回防除であり、高密度の場合はさらに追加防除が必要である。防除薬剤は穂いもちとの同時防除剤の使用が効果的である。
イ.本虫による被害は品質を著しく低下させ等級格下げの重要な要因になるので、 広域の集団一斉防除に努め防除効率を高める。
ウ.地域内で出穂の早い水田には集中的に飛来する恐れがあるので注意する。
エ.薬剤等その他の詳細については関係機関に照会すること。
2.穂いもち
(1)発生状況
ア.本年の葉いもちの初発生確認は5月3日で最近10年で3番目に早い。また本田での発生も広範囲で確認され、地域によって発生程度の高いほ場も見られる。
イ.早期水稲の出穂期は平年より1週間から10日程度早いと予想され、出穂期〜登熟期が梅雨の期間と重なるため注意が必要である。
ウ.気象1ヶ月予報によると6月は気温、降水量及び日照時間ともに平年並みで曇りや雨の日が多いと予想されており(鹿児島地方気象台6月6日発表予報)、穂いもちの発生に好適であると考えられる。
(2)防除対策
ア.穂ばらみ後期と穂揃期の防除を徹底する。
イ.葉いもちが上位葉に発生している場合や、出穂後も降雨が続き穂いもちの発生が予測される場合は、穂揃期の7〜10日後に追加防除を行う。
ウ.雨が多い時は雨間散布を行い、防除適期を失しないようにする。
エ.薬剤等その他の詳細については、関係機関に照会すること。
