6011−1299  
                             平成30年6月18日 
 各関係機関の長
 各病害虫防除員 殿
 
                    宮崎県病害虫防除・肥料検査センター所長 
 
       平成30年度病害虫防除情報第3号
 
 サトイモ疫病について、各地域の発生状況を把握しながら適切な防除指導をお願いします。

 県内でサトイモ疫病の発生が確認されました。
 地域の発生状況を踏まえて、適切な防除を実施しましょう。
 
1 作物名   サトイモ
 
2 病害虫名  疫 病
 
3 発生状況(経過)
 1)6月3半旬の巡回調査において、14ほ場中1ほ場でサトイモ疫病の発生が確認された(図1、写真1)。
発生ほ場の発病株率は低く、1%未満であった。
 
 2)初確認の時期は、前年より2週間ほど早く(図1)、前々年とほぼ同時期となる。
   (初発時期)本年:6月3半旬  前年:6月6半旬  前々年:6月2半旬
 
 3)向こう1か月(6月16日〜7月15日)の九州南部の気象予報(鹿児島地方気象台6月14日発表1か月予報)では、
平年に比べ気温は高く、降水量は平年並か少ない見通しであるが、前半(6月16日〜6月29日)は、
曇りや雨の日が多いと予想されており、本病の発生に好適な条件となる可能性がある。
 
 4)発病後は、例年7月上旬から8月中旬にかけて急速に蔓延する(図2)ことから、今後の発生動向に注意が必要である。
 
   
         


    図1 巡回調査における発生ほ場率の推移           図2 巡回調査における発病株率の推移
           (平成29年、平成30年)                        (平成28年、平成29年)
 
4 本病の特徴
  本病の病原菌であるPhytophthora colocasiaeは10〜35℃で生育するが、27〜30℃で最も良く増殖することから、
夏期に曇雨天日が続くと急激に蔓延する。葉や葉柄上の病斑に形成した遊走子のうまたは遊走子が風雨により周囲へ飛散し、
二次感染が起こる。
 
5 防除上の注意
 1)7月は、本病の感染に好適な時期である。地域の発生状況を踏まえて薬剤による防除を実施する(登録農薬は表1を参照)。
 (1)未発生ほ場
   発生の有無をこまめに確認し、ジーファイン水和剤による予防散布を中心に継続した防除を行う。
  隣接ほ場で発生が確認された場合はアミスター20フロアブルの散布を行う。
 
 (2)既発生ほ場
 @早生品種の場合は、直ちにアミスター20フロアブルを7日間隔で2回散布する。その後は、天候に留意しながら
ジーファイン水和剤の定期散布を実施する。

アミスター20フロアブルについては、使用回数が3回以内、使用時期が収穫14日前まで
となっているので、
使用にあたっては十分注意する。
  A中生〜晩生品種の場合は、直ちにアミスター20フロアブルを1回散布し、その後はジーファイン水和剤を継続して散布する。
   病斑の上位伸展が続く場合は、再度アミ  スター20フロアブルを散布する。
 
 2)薬剤散布に当たっては、必ず展着剤を加用し、株元まで十分量散布する(表1参照)。
また、高温時の薬剤散布により薬害を生じることが確認されているので、日中の気温が高い時間の散布はできるだけ避ける。
 
 3)防除法の詳細等については、「平成29年増補改訂版サトイモ疫病対策マニュアル」を参照(宮崎県農薬安全使用啓発ホームページ
  (http://nouyaku-tekisei.pref.miyazaki.lg.jp/noyaku/user/haishinfile/list/miyazaki))。また、各地域の防除対策については、
  
西臼杵支庁・各農林振興局(農業改良普及センター)、JA、総合農業試験場病害虫防除・肥料検査センター等関係機関に照会する。
 
   表1 サトイモ疫病に対する登録農薬(平成30年6月現在)
   薬 剤 名     希釈倍数   散布液量   使用回数   使用時期
 ジーファイン水和剤   1,000倍  150〜500L/10a   −    収穫前日まで
 アミスター20フロアブル 2,000倍  100〜300L/10a  3回以内   収穫14日前まで
 
  
写真1 
ほ場から採取したサトイモ葉(左)、病斑(中)及び疫病菌の遊走子のう



 
《連絡先》宮崎県総合農業試験場 病害虫防除・肥料検査課
    (病害虫防除・肥料検査センター) 寺本
    TEL:0985-73-6670  FAX:0985-73-2127
    E-mail:byogaichu-hiryo@pref.miyazaki.lg.jp

PDFファイルはこちらから→平成30年度病害虫発生予察防除報第3号