6011−1197 
                             令和3年5月28日 
 各関係機関の長
 各病害虫防除員 殿
 
                    宮崎県病害虫防除・肥料検査センター所長 
 
  令和3年度病害虫防除情報第2号
 
  施設野菜の病害虫対策について、各地域の発生状況を把握しながら適切な防除指導をお願いします。

  栽培終了時の蒸し込みと残さ処理を適切に行い、次期作付け
 のための病害虫対策を徹底しましょう。
 
1 作物名  施設野菜(キュウリ、ピーマン、トマト、イチゴ)
 
2 病害虫名 施設野菜の病害虫(主にアザミウマ類、コナジラミ類、ハダニ類、土壌病害虫)
 
3 発生状況(経過)
  施設野菜の4月の巡回調査結果は以下のとおりであった(イチゴは3月調査)。
 
(1)冬春キュウリ
  ミナミキイロアザミウマ(10月〜4月の発生程度:平年よりやや少)
    4月:発生面積率:11.1%(前年66.6%、平年68.8%)     平年より少
       100葉当たり虫数:11.4頭(前年54.3頭、平年167.7頭) 平年より少
 
  図1 発生面積率の推移       図2 100葉当たり虫数の推移
 
  黄化えそ病(MYSV)(10月〜4月の発生程度:平年並)
    4月:発生面積率:11.1%(前年22.2%、平年14.7%)    平年並
       発病株率:0.3%(前年3.3%、平年0.6%)        平年並
 
   図3 発生面積率の推移       図4 発病株率の推移
 
(2)冬春ピーマン
  ミナミキイロアザミウマ(10月〜4月の発生程度:平年より少)
    4月:発生面積率:9.1%(前年0%、平年35.9%)     平年よりやや少
       10花当たり虫数:0.1頭(前年0頭、平年1.7頭)   平年よりやや少
 
   図5 発生面積率の推移       図6 10花当たり虫数の推移
 
  ヒラズハナアザミウマ(10月〜4月の発生程度:平年よりやや多)
    4月:発生面積率:91.0%(前年81.8%、平年60.9%)    平年より多
       10花当たり虫数:26.0頭(前年68.9頭、平年23.9頭) 平年よりやや多
 
   図7 発生面積率の推移       図8 10花当たり虫数の推移
 
(3)冬春トマト
  タバココナジラミ(10月〜4月の発生程度:平年よりやや多)
    4月:発生面積率:60.0%(前年44.4%、平年39.7%)   平年より多
       100葉当たり虫数:67.1頭(前年14.7頭、平年7.4頭) 平年より多
 
   図9 発生面積率の推移       図10 100葉当たり虫数の推移
 
(4)イチゴ(3月調査)
  ハダニ類(10月〜3月の発生程度:平年並)
    3月:発生面積率:33.3%(前年49.9%、平年76.1%)   平年より少
       寄生株率:14.8%(前年15.8%、平年26.6%)     平年より少
 
   図11 発生面積率の推移        図12 寄生株率の推移
 
  ヒラズハナアザミウマ(10月〜3月の発生程度:平年より多)
    3月:発生面積率:25.0%(前年0%、平年23.5%)    平年並
       寄生花率:7.2%(前年0%、平年4.0%)       平年よりやや多
 
   図13 発生面積率の推移        図14 寄生花率の推移
 
 
4 防除上の注意
 1)アザミウマ類、コナジラミ類、ハダニ類
 @ いずれの害虫も薬剤感受性の低下が報告されるなど、栽培期間中の防除が困難となってきている。次作での発生を抑制するためには、栽培終了時の施設外への飛散を防止し、感受性低下個体群の野外への定着を防ぐことが重要である。
 
 A 微小害虫が媒介するウイルス病(表1)の防除対策では、特に周辺へのウイルス拡散防止を目的に、栽培終了時には必ず防除と蒸し込みを行い、 生き残った害虫を死滅させる。具体的には、対象の害虫に対する薬剤防除を行った上で、施設を密閉して20日間程度蒸し込む。
 
 B ほ場周辺やほ場内の雑草は害虫の発生・増殖源となるので、ハウス内外、栽培地周辺の除草を徹底する。
 
   表1 各作物における主なウイルス病および媒介虫
作物 病害(ウイルス) 媒介虫
キュウリ  黄化えそ病(MYSV) ミナミキイロアザミウマ
退緑黄化病(CCYV) タバココナジラミ
トマト
ミニトマト
 
黄化葉巻病(TYLCV) タバココナジラミ
黄化病(ToCV) コナジラミ類
黄化えそ病(TSWV) アザミウマ類
ピーマン 黄化えそ病(TSWV) アザミウマ類

 2)土壌病害虫
 @ 作物残さは施設外に持ち出し適切に処分する。残さ処理の終わったほ場は、改良太陽熱消毒法などにより
ほ場の隅々まで土壌消毒を行う。天候不順などで、改良太陽熱消毒法の防除効果が十分に望めない時は、薬剤による土壌消毒を実施する。
 
 A 土壌病害が発生したほ場で、くん蒸剤などの土壌消毒剤を使用する場合は、残さを分解させた後に処理することで高い防除効果が得られる。
 
 B 施設内で使用した資材・農機具などについても消毒を行うなど、徹底して病原菌や線虫など土壌病害虫の密度を減らすことが重要である。
 
 
●6月1日から8月31日までの3か月間、農薬危害防止運動を実施します。
農薬散布にあたっては、ラベル表示の確認を十分に行い、農薬使用基準を遵守し、危害防止に努めましょう。

 






 
 《連絡先》 
 宮崎県総合農業試験場  病害虫防除・肥料検査課
   (病害虫防除・肥料検査センター) 椎葉・久野
  TEL :0985-73-6670  FAX :0985-73-2127
  E-mail:byogaichu-hiryo@pref.miyazaki.lg.jp
  ホームページ:http://www.jppn.ne.jp/miyazaki
 

 

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