6011−1260 
令和3年6月22日 
 各関係機関の長
 各病害虫防除員 殿
 宮崎県病害虫防除・肥料検査センター所長 

 令和3年度病害虫防除情報第5号

 サトイモ疫病について、各地域の発生状況を把握しながら適切な防除指導をお願いします。
 

 県内のサトイモほ場において疫病の発生が確認されました。
 今後の発生に注意して適切な防除を行ってください。

1 作物名  サトイモ

2 病害虫名 疫 病

3 発生状況(経過)
(1)6月2半旬に、県央部のサトイモほ場において疫病の初発生が確認された。
   発生ほ場では、葉に疫病の病斑が見られたが(図1)、発病株率は低率であった。
(2)初確認の時期は、前年より遅く、前々年より早い。
   (初発時期) 本年:6月2半旬 前年:5月4半旬 前々年:6月4半旬
(3)向こう1か月(6月19日から7月18日)の九州南部の季節予報(鹿児島地方気象台6月17日発表1か月予報)では、平年と同様に曇りや雨が多く、本病発生に好適な条件となる可能性がある。
(4)発病後は、例年7月から8月にかけて急速に蔓延することから(図3)、今後の発病の推移に注意が必要である。
 
 
   図1 確認された病斑
 
図3 巡回調査における発病株率の推移
 
図2 疫病菌の遊走子のう(令和元年撮影) 
4 本病の特徴 
 本病の病原菌であるPhytophthora colocasiaeは10〜35℃で生育するが、27〜30℃で最も良く増殖することから、夏期に曇雨天日が続くと急激に蔓延する。葉や葉柄上の病斑に形成した遊走子のうまたは遊走子が風雨により周囲へ飛散し、二次感染が起こる。

5 防除上の注意
(1)発病前からの定期的な薬剤散布が防除効果を向上させる。
ほ場をこまめに巡回し、発病前はマンゼブ水和剤による予防散布を実施する。発病後は治療効果のあるアミスルブロム・シモキサニル水和剤を散布し、その7日後にアゾキシストロビン水和剤を散布する。台風の前後や長雨が予想される場合は、軟腐病予防と併せて炭酸水素ナトリウム・銅水和剤を散布する(表1参照)。
(2)薬剤散布に当たっては、必ず展着剤を加用し、株元まで十分量を散布する。
  また、高温時の薬剤散布により薬害を生じることが確認されているので、日中の気温が高い時間の散布はできるだけ避ける。
(3)アミスルブロム・シモキサニル水和剤およびアゾキシストロビン水和剤については、耐性菌が発生するリスクがあるため、連用しないよう注意する。
(4)排水不良のほ場では発生が助長されるので、ほ場外への排水を促すため、排水用の溝を必ず設置する。
(5)防除体系等の詳細については、「サトイモ疫病対策マニュアル(2021年版)」(宮崎県病害虫防除・肥料検査センターホームページ(www.jppn.ne.jp/miyazaki/)を参照する

 表1 サトイモ疫病に対する登録農薬(令和3年6月現在)

●6月1日から8月31日までの3か月間、農薬危害防止運動を実施します。農薬散布にあたっては、ラベル表示の確認を十分に行い、農薬使用基準を遵守し、危害防止に努めましょう。
                             
 






 
 《連絡先》 
 宮崎県総合農業試験場  病害虫防除・肥料検査課
   (病害虫防除・肥料検査センター) 椎葉・久野
  TEL :0985-73-6670  FAX :0985-73-2127
  E-mail:byogaichu-hiryo@pref.miyazaki.lg.jp
  ホームページ:http://www.jppn.ne.jp/miyazaki