6011−1651
令和4年12月26日
各関係機関の長
殿
各病害虫防除員
宮崎県病害虫防除・肥料検査センター所長
冬春いちごのヒラズハナアザミウマについて、各地域の発生状況を把握しながら適切な
防除指導をお願いします。
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冬春いちごにおいて、ヒラズハナアザミウマが増加しています。
今後の発生に注意し、適切な防除を行いましょう。
1 作物名 冬春いちご
2 病害虫名 ヒラズハナアザミウマ
3 発生状況(経過)
12月中旬の巡回調査におけるヒラズハナアザミウマの発生面積率は41.7%(平年3.3%、
前年16.7%)、寄生花率は2.8%(平年0.1%、前年0.7%)、10花当たり虫数は0.4頭(平
年0.01頭、前年0.1頭)で、いずれも平年より多であった(図1、2、3)。
図1 発生面積率の推移 図2 寄生花率の推移
図3 10花当虫数の推移
4 防除上の注意
(1)本虫は花や果実に寄生し、食害されると果実品質が低下するため、早期発見に努
め、成幼虫の寄生を発見したら早めに防除を行う。
(2)成虫の捕殺による密度抑制及び発生状況の把握を目的に、施設内に青色粘着板を
設置する。
(3)雑草は本虫の生育・増殖場所となるため、施設内及び施設周辺の除草を徹底する。
(4)本虫が多発すると防除が困難になるため、発生初期からの防除を徹底するが、薬
剤によっては感受性の低下が認められるため、薬剤の選定に注意する(表1)。
(5)天敵及び授粉用ミツバチ(マルハナバチ等)に影響の少ない薬剤を選択して防除を
行う。
(6)有効な薬剤に対する抵抗性発現を回避する観点から、同一系統薬剤の連用を避け、
ローテーション散布を心掛ける。
表1 ヒラズハナアザミウマ雌成虫の各薬剤における補正死虫率(%)(2019〜2021年)
※受粉用ミツバチ(マルハナバチ等)に影響のある剤も含まれるため使用の際は注意する
《連絡先》 宮崎県総合農業試験場病害虫防除・肥料検査課 (病害虫防除・肥料検査センター) 椎葉 TEL:0985-73-6670 FAX:0985-73-2127 E-mail:byogaichu-hiryo@pref.miyazaki.lg.jp |